京のタイムカプセル
不思議な手紙が届いていた。宛名は私だけど、差出人も私。よくわからないまま封を切って取り出した便箋を開く瞬間、急に懐かしさがこみ上げてきた。
五年後の京さんへ。私は今、このお気に入りの便せんで手紙を書いています。この便せんが好きな理由を覚えていますか。そうだ、この手紙、家族で出かけたイベントの企画だ。その場では書き終えられなくて、家で書いたものを翌日また行って出したんだ。諦めきれなかったくせに何を書けばいいか分からなかったからほとんど自己紹介になって、その分便箋に独自性を求めたんだった。
ヒントは左下の模様で、今の私が好きなものです。
五年前の私へ、書く間にとことん考える癖はこの頃から変わってないよ。